知らないと読まれなくなる、新しい読者を呼ぶためのRecommendations活用法
まず結論から
Substackについて調べていて、ある事実に気づきました。
日本のSubstack圏ではあまり議論されていないけれど、一番重要かもしれない機能がある。
Recommendations、つまりはおすすめ機能です。
Substackといえばなにより記事、最近はNotesと思われがち。
でも実はNotesと並ぶ——あるいはそれを超える——成長エンジンがすでにプラットフォームに組み込まれているんですね。これを使っているかどうかで、Substack運用の結果はかなり変わってくる。
しかもNoteと同じく、これもまた内向型にむいてるんですよ。
今日はそんな話をします。
内向型のためのSubstack運用論や自分を取り戻すための思考を届けます
Recommendationsとは何か?
そもそもRecommendationsとは何か?
結論から言うと、あなたのSubstackを成長させるエンジンの一つです。
Notesと並び、公式が用意してくれた「記事購読につなげる最強ツール」と言っていいでしょう。
とはいえ、名前は聞いたことがあってもちゃんと使っている人は少ないはず。
簡単に解説しますね。
機能としてはシンプルです。
自分のSubstackで、他の書き手のSubstackを推薦できる。それだけ。
記事に登録したとき、「この書き手はこういうSubstackも推薦していますよ」という案内が出ませんか? あれです。
読者目線だと、ワンタップで他の書き手も購読できる仕組みですね。
逆に書き手目線の場合、新しい購読者を連れてきてくれる可能性があるわけです。
なお、アプリからは見られません。
ブラウザの「ダッシュボード」をクリック→CREATOR TOOLSに「Recommendations」という項目があるのでそちらをご確認ください。
開くとわかりますが
推薦してくれた人をチェックする
自分も誰かを推薦する
誰の推薦から何人購読してくれたかを確認する
ができます。Substack独特の機能ですね。
一見すると地味です。それは間違いない。実際、私自身もしばらくスルーしていました。
けれど調べていくうちに、これがSubstackの強力な成長機能だと気づいたわけです。
日本ではまだあまり広く語られていないため、じっくり解説しますね。
なぜRecommendationsは強いのか
公式の数字を見ると驚きます。
Substack公式ブログにはこうあります。
「Recommendationsという機能は、Substackアプリと並んで、Substackの新規購読の50%、新規有料購読の25%を駆動するネットワークの中核になっている」
“Recommendations, along with the Substack app, powers a network that drives 50% of all new subscriptions and 25% of new paid subscriptions on Substack.”
50%ですよ。とんでもない数字です。
Substack上で新規購読が発生する経路はいくつもありますよね。
Notes経由、検索経由、Xなど外部SNS経由、Substackアプリのフィード経由。
そのなかでRecommendationsとアプリだけで、新規購読の半分を占めている。
しかも有料購読の4分の1まで動かしている。
要するに大半を占めているわけです。
トップクリエイターの一人で、ビジネス分野で最大手のニュースレターを運営するLenny Rachitskyはこう書いています。
「私の意見では、史上もっともインパクトのある成長機能のひとつだ」
“IMHO it’s one of the most impactful growth features in history.”
ここまで言われる機能が、ダッシュボードの片隅に置かれていて、しかも日本ではほぼ議論されていない。
これはちょっと異常な状況です。
逆に言うと、気づいている人がまだ少ない。
今のうちから Recommendations 機能を活用するだけで圧倒的な優位が取れる可能性が高い、と言えます。
NotesとRecommendationsは何が違うのか
ここで気になるのが、以前の記事で書いたNotesとの関係でしょう。
Notesも新規購読に繋げる機能ですよね。
となると
RecommendationsとNotes、どちらが大事なの?
そう思うはず。
結論はシンプルで両方大事です。
ただし役割が違う。
Notesは発見エンジンです。
アルゴリズムが「この読者にはこの書き手が合いそう」と判断して、フィードに流す。
書き手側でコントロールできない部分が多い。フロー型の機能ですね。
一方、Recommendationsはストック型です。
アルゴリズムが介在しない。誰を推薦するかは100%書き手が決める。
一度設定すれば、購読フローのなかで継続的に表示され続ける。
つまり、
お手軽だけど流動的:Notes
ちょっと手間かかるけど資産化:Recommendations
というわけです。
もうひとつ大きな違いがあります。
Notesで知る書き手は、読者にとっては「アルゴリズムが勧めてきた」です。
一方、Recommendationsで知る書き手は「読んでいる人が勧めている」です。
この違いは大きい。
読者の心理として、「自分が信頼した書き手が勧めるなら」という感覚が働く。
だから購読のハードルが下がる。
新規購読の50%という数字が出る理由の1つは、おそらくここにあります。
NotesとRecommendationsは、どちらか片方ではなく両方動かすのが正解。
そう考えて間違いないでしょう。
「相互フォロー」とは何が違うのか
ここまで読んで、こう思った方もいるはずです。
「相互フォローはダメっていつも言ってるよね? なのに今回は推薦しあえってこと?」
ごもっともです。説明しますね。
相互フォローが機能しないのは、数字目当ての無差別な交換になるからでした。
発信ジャンルも価値観も違う相手と数字を交換しても、エンゲージメントの質が下がるだけで、購読には繋がらない。アルゴリズムからも「フォロワーは多いが反応が薄い」と判定されて不利になる。
これ、Recommendationsでやるともっと悪い結果になるんですよ。
まずRecommendationsは、購読に組み込まれた機能です。
つまり、あなたを購読した読者は、ほぼ必ずあなたの推薦リストを目にする。
読者が「この書き手は誰を勧めているんだろう」と確認するわけです。
そこに価値観の合わない書き手や、ジャンルバラバラのリストが並んでいたら?
読者は「この人の判断は当てにならない」と感じます。
あなた自身の信頼が下がる。下手をすれば、せっかく購読してくれた読者が解除に動きかねない。
相互フォローは「数字が増えるが質は下がる」が問題でした。
が、Recommendationsの無差別運用は「自分の信頼そのものを破壊する」レベルの話になる。これがどれほどのデメリットかは言うまでもないでしょう。
つまり、Recommendationsで重要なのは「相互かどうか」ではなく、「自分の読者にとって価値があるか」なんです。
自分の読者層と重なる書き手
価値観や方向性が近い書き手
自分が本当に読んで良いと思った書き手
このフィルターを通った書き手だけを推薦する。
無差別な相互推薦は、無差別相互フォロー以上にあなたのアカウントの質を下げる。これは必ず意識しておいた方がいいです。
Recommendations3つの原則
具体的にはどうやってRecommendationsを使えばいいのか?
3点に絞って整理します。
1:読者の役に立つかで決める
推薦するかどうかの基準は、相手が推薦返してくれそうか、ではありません。
「自分の読者にとって役に立つか」です。これが最大の鉄則です。
Matt Giaroというニュースレター運営者がこう書いています。
「推薦は戦略的でなければならない。自分のニッチに関連していて、既存の読者に価値を提供するものでなければいけない。私は自分が実際に読んで楽しんでいるSubstackしか推薦しない」
“Your recommendations need to be strategic. They need to be relevant to your niche. They need to provide value to your existing subscribers. I only recommend Substacks that I genuinely read and enjoy.”
出典:Matt Giaro – How to Grow Your Substack Subscribers
当たり前のことを言っているようで、ここを徹底できている書き手は少ないですね。
数字目当てで推薦リストを膨らませると、読者からの信頼が下がる。
これは最大のマイナスです。信頼されない書き手は生命線を断たれたようなもの。
自分が本当に良いと思った書き手だけを、理由を持って推薦する。
ここは絶対に守るべきでしょう。
2:推薦は先に出す
Recommendationsの仕様として、誰かを推薦すると相手に通知が行きます。「あなたを推薦してくれた人がいますよ」と。
これもあって、推薦は先に出した方がいい、と判断しています。
「推薦返してください」と頼んではいけません。
これも相互フォローの時と同じ理屈ですね。頼まれて動いた相手は、義務感で動いているだけなので、結局あなたの記事をちゃんと読まないし、その読者層もあなたの発信とは合わない。
お互いに数字だけ増やしておしまい、になります。
なので、先に推薦する。
相手が通知を受け取って、あなたの発信を見にくる。良いと判断すれば自然に推薦返してくれる。何もしないかもしれませんが、それでいいんです。
時間はかかりますが、結果的に「本当に価値観が合う書き手」とだけ繋がる構造になります。
3:推薦理由を必ず書く
Recommendationsには、推薦する書き手ごとに短い推薦理由を添える機能があります。
これを書かない人が多いんですが、書いたほうがいい。
理由は2つあります。
ひとつは、読者にとっての価値が伝わるから。
「この書き手はこういう人で、こういう話を書いていて、あなたのこういう関心に応えてくれます」と一文添えるだけで、購読率が変わります。
ふたつ目は、推薦された側の書き手に対する解像度が伝わるから。
「ああ、この人は私の発信をちゃんと読んでくれているな」と感じてもらえる。
これは関係構築のきっかけになる。
こういう理由を書くには観察と言語化がマスト。これは内向型の得意分野でしょう。長文で書く必要はありません。一文か二文で十分です。
注意すべき3つのポイント
逆に、これをやると失敗するというパターンも整理しておきます。
1:無差別推薦
これは言うまでもないですね。
推薦返しを狙って「片っ端から手当たり次第おすすめする」は悪手です。
「なんでこの人がこの人を推薦してるの?」となるし、自分の信頼もブランド力もガタ落ちします。
読者は推薦の質で書き手の判断力を測っているところがあるので、無差別はネガティブ要素にしかならない。
数を増やすのが目的ではないので、推薦は厳選しましょう。
2:同ジャンル直接競合の推薦
これは少し難しい。補完か競合かの見極めよ、というポイントです。
完全に同じテーマで同じ読者層に向けて発信している書き手を推薦すると、自分の読者が向こうに流れていく可能性がある。
たとえば「内向型の自己理解」を書いている人が、まったく同じ「内向型の自己理解」を書いている人を推薦すると、読者から見ると「どっちか片方でいいよね」となりやすい。
理想は、読者層が重なるが、扱うテーマが補完的な書き手。
「内向型の自己理解」を書いているなら、「内向型の働き方」を書いている人や、「HSPの生活実践」を書いている人を推薦する。
もちろん両方とも読んでもらえるなら、それがベストです。ただ、完全な競合関係になるなら、少し考えた方がいい。
同じ読者が両方読みたくなるか、は大事でしょうね。
3:推薦返し目当ての推薦
無差別推薦と同じく、こちらもNG。
推薦返してほしいから推薦する、というモードに入ると、推薦の質が下がります。読者にも見抜かれる。自分自身もどんどん摩耗していく。
推薦は、見返りを期待せずに出す。これができないなら、いっそやらないほうがマシです。
推薦返しのための推薦は、フォロー返しのためのフォロー以上にアカウントの価値を下げる可能性が高い。これは忘れないでください。
最後に
長くなったのでまとめます。
Recommendationsは新規購読の50%、有料購読の25%に繋がっている、Substack最大級の成長機能です。
Notesがフロー型の発見エンジンだとすれば、Recommendationsはストック型の信頼ベースのエンジン。両方を回すのが基本になるでしょう。
だいじなのは
読者が喜ぶかで推薦先を決める
推薦は先に出す。見返りを期待しない
推薦理由を言語化する
この3点。
積み上げていくと、Substack内に「価値観の近いネットワーク」が出来上がるわけですね。今の時代にこれがどれほど強力かは言わずもがな。
地味な作業ではありますが、短期的にも長期的にも有効なのは間違いない。
派手な動きや数字の交換ではなく、積み重ねが効くという意味で、Recommendationsもまた内向型に向いた機能だと思います。
Notesの仕組みの理解
相互フォローの罠
Recommendationsの活用
この3つを押さえれば、Substack運用の土台はかなり固まるはず。
ぜひ試してみてほしい。
では、今回はこのあたりで。
この記事が少しでもあなたに役立つことを祈っています。
内向型のためのSubstack運用論や自分を取り戻すための思考を届けます
最後に宣伝を。
noteで運営中のメンバーシップ「写真・ことば・自分軸」では、「内向型が現実を変え、人生を取り戻すための思考と戦略」を語っています。
こちらはSubstack活用特化、あちらは思考や戦略全般ですね。
私自身が40歳から人生を取り戻した経験から学んだ、ナマの情報だけを届けています。
ご覧ください。





またもや初心者に大切な機能を指摘してくださってありがとうございます。
ダッシュボードにあるのでちょっと見つけにくいですよね。
私も意識していなかったので今チェックしたところ、よしださんは私をおすすめ(recommendation)してくださっているのに、あろうことか私はよしださんをまだおすすめしていませんでして(汗)。早速推薦文をつけておすすめさせていただきました。
とてもわかりやすかったです!
ありがとうございます。さて、どうしようかなー