煽るのが苦手な内向型のための、読んでもらえる記事の書き方
強いことばはもういらない?
あなたの記事はなぜ読まれないのか?
「記事を書いたけどぜんぜん読んでもらえない」
「もっと派手なこと書かないとダメかな……」
そう悩んでいる内向型は多いでしょう。
話題になっている記事を見ると、強いことばが多いのも事実。
「Substackを伸ばすにはこうやれ」
「正しい運用法はこれだ!」
的なものですね。
効果的なのは間違いありません。人間は刺激を求める生き物だからです。断言や煽りにどうしても惹かれてしまう。
でもそういうの、苦手じゃないですか?
私もそうなんですが、煽るのと内向型って相性悪いんですよ。
煽ったり、強いことばを使ったり、おおげさな約束をしたりするのが苦痛。
でも煽らないと、そもそも誰にも見つけてもらえないし読んでもらえない。
どうしたものか、と思ってしまうはず。私もずっと悩まされました。
ただ、海外のSubstack発信者の事例を調べるうちに気づいたことがあります。
煽る、煽らないは本質ではない。
強いことばを使わなくても読んでもらうことは十分に可能である。
今日はそんな話をします。
内向型のためのSubstack運用論や自分を取り戻すための思考を届けます
読まれるための3つのポイント
さっそく本題へ。
煽らずに、それでも読まれる記事はどう作ればいいのか?
ポイントはいろいろとありますが、海外のニュースレター運営者の事例と、自分の検証から3点に絞りこみました。
順番に解説します。
ポイント1:とにかく具体的に書く
ここがキーポイントです。
人間は抽象的なことを理解できません。少なくとも理解するのは苦手です。
なので、とにかく具体的に書く必要がある。
先ほども引用したCarrie Lorangerはこう書いています。
「1行目はフック。注意を引くまでに約2秒しかない。具体的であれ。意外性を持て。数字が使えるなら使おう。
✅先週16本のNoteを投稿した。1本が514人の購読者をもたらした
❌Substackで成長することについての考え」
“Line 1: The hook. You have about 2 seconds to grab attention. Make it specific. Make it surprising. Use numbers when you can. ✅ ‘I posted 16 Notes last week. One got me 514 subscribers.’ ❌ ‘Here’s a thought about growing on Substack.’”
この文章はNotesについてのものですが、記事でもまったく同じことが言えます。
514人という数字、16本という頻度、先週という時間指定。
この3つが具体的だから、読者を惹きつけるわけです。
ただの「Substack攻略法」より、「読者ゼロだった私が、記事1つで100購読者を獲得したライティング法」にすべきという話なんですよ(これは煽り気味ですが)。
とにかく徹底的に具体的にする。
読者がパッとイメージできるようにする。
これだけで読んでもらえる率はぐんと上がります。
ポイント2:読者につながるテーマを選ぶ
テーマ選びは本当に重要です。
自分の興味があることを書くのがベスト、それは間違いありません。
ただ、どんな形であれ読者とつながっている必要があるんですね。
“7 Brutal Reasons No One Is Reading Your Substack (And Exactly How to Fix Them)"という記事があります。
Medium でも最大級の露出を持つ”ILLUMINATION”に掲載されていますね。
引用します。
「読者は自分本位だ。もう一度読んでほしい。
彼らが気にしているのは、あなたが彼らに与える価値だけだ。だから、あなたの文章が彼らの問題を解決しないのなら、その時点ですでに読者を失っている。そして、もし自分のことばかり書いているのなら、彼らはあなたの文章を決して読まない。
ただし、自分の話を共有するのは構わない —— それが、読者のために解決しようとしている問題に関連している限りにおいては。要点は、読者の自分本位なニーズに応え、彼らに「自分は理解されている」「自分は賢くなった」と感じさせることだ。
なぜなら、オンラインで書くことは、日記帳に書くこととは違うのだから」“Readers are selfish. Read that again.
They only care about the value you give them. So if your writing doesn’t solve their problems, you’ve already lost them. And if you only write about yourself, they’ll never read your work.
But it’s okay to share your stories as long as they relate to the problem you’re trying to solve for your reader. The main idea is to address your readers’ selfish needs and make them feel heard and smart.
Because writing online isn’t like writing in your diary”
例えばあなたがSubstackに興味があるとします。自然に書けば「自分はSubstackのこんなところに興味があるんだよ」という話になるかもしれません。
悪くない。悪くありません。
でも読んでもらいたいなら「Substackの特徴とアルゴリズムを研究したので解説する」にした方がいい。
「読者も興味があるかな?」と考えると、テーマ選び方自体が変わってきます。
「Substackは書きたいことを書く場所ではないのか」という反論もあるでしょう。
それはその通り。
しかし、それだけではやはり読んでもらえない。
あなたは芸能人でもインフルエンサーでも大谷翔平でもないのです。好きなことを好きに書いて読んでもらうというのは、普通に無理。
ここを理解するのも重要だと、経験からも感じます。
ポイント3:違和感を言語化する
ややわかりにくいですが、「読者が薄々感じていることをはっきり言葉にせよ」という意味です。
これだけで惹きつける力は一気に上がりますね。
たとえばWes Pearceはこう書いています。
「私は成長を自動化すると謳う様々なツールを試した。オートフォロワー、エンゲージメントポッド、最適な時間に投稿するスケジューラーといったものを。これらのツールの大半は、約束通りに動かないか、本物の購読に転換しないタイプの人工的なエンゲージメントを生んだだけだった。結果は、虚栄指標の膨張と、意味のある成長ゼロ」
“I tried various tools that promised to automate growth—auto-followers, engagement pods, scheduling tools that would post at ‘optimal’ times. Most of these tools either didn’t work as promised or created the kind of artificial engagement that doesn’t convert to real subscribers. Results: Inflated vanity metrics, zero meaningful growth.”
これは典型的です。
グロースハックに疲れた読者がうすうす感じていたけど認めたくなかったことを、データとともに言語化しているわけです。
これがあると「なるほど!」「そうだったのか!」という感情をダイレクトに刺激できる。結果、読んでもらいやすくなるわけですね。
言葉にするというのはコストのかかる行為です。頭も使うし、エネルギーも消耗する。
だからこそそれを代行してあげるだけで、あなたの記事は一気に読まれる価値が上がるんです。
「違和感を言語化する」は内向型にとっては得意分野のはず。
意識するだけで文章の作り方が変わってくるはずです。
読まれなくなる3つのトラップ
逆に「読まれない」ポイントを解説しましょう。
こちらも3つに絞りこみます。
トラップ1:何を書いているかわからない
これが一番多いでしょうね。
自信がなかったり、断言するのが嫌だったりで、とにかくぼんやりした内容になってしまう。
タイトルが弱く、何の話か分からない。文章もあいまいだし、結論が出てこない。
要するに記事を読むメリットがわからない。
恥ずかしながら、私もこの失敗を何度もやらかしました。
「考えすぎて動けない内向型へ」的なタイトルの記事を書いて、ぜんぜん読まれなかったんですよね。
当たり前と言えば当たり前で、「考えすぎて動けない」といきなり言われても「何それ?」ですし、そもそもこのタイトルの記事を読んで自分にとってどんなメリットがあるかもわからない。
何を書いているかわからないし、読む理由もないわけです。
要するに、タイトルも中身がぼんやりしていて読む理由を提供できないのが一番まずい。
私の経験からしても、内向型が陥りやすいパターンだと思います。
トラップ2:自分の話だけしている
これも内向型あるあるでしょう。
個人の経験を内省的に書く。それ自体はいいんですが、読者の問題と接続しないまま終わる。
卓越した文章力や経験があればいいんですが、ほとんどの人にそんなものはありません。
なので、読者からしてみると「で、何が言いたいの?」で終わってしまう。
例えば「私の心が穏やかになった話」というテーマの記事を見たとしましょう。実際、たくさんありますよね。
でも読者からすると、「心が穏やかになったのか。そうかそうか。で、それが俺に何の関係があるんだ?」としかならないんですよね。
自分の話をしてファンになってほしいという気持ちはわかります。
実際、身の回りの出来事や自分の思考を語ることで喜んでもらえるというのは最強のポジションでしょう。
しかしそれは極めてと言っていいほど難易度が高い。ここは理解しておいたほうがいいと思います。
トラップ3:留保ばかりしている
煽らないことを、言いきらないことと勘違いするパターン。トラップ1にも通じるものがあります。
○○かもしれません、人それぞれですが、と濁し続けると、読者は「で、どういうことなの?」となってしまう。
「煽らない」と「結論を言わない」はイコールではないんですよ。
ここはかなり間違えやすいポイントでしょう。
留保ばかりしているというのは、ポジションを取らないということ。
そして今の時代、ポジションを取っていない発言などはAIでいくらでもできてしまいます。
留保ばかりしていて、フラットな情報を提供するだけならAIで十分。
むしろ留保せずに、自分自身の思うところや考えていることを言い切る。
これができないと、本当に読まれなくなっていくのだと思います。
そもそも「煽る」べきなのか?
繰り返しますが、煽るような表現や強い言葉を使った記事はたくさんあります。
伸びているのもその通りでしょう。
実際、X的なソーシャルメディアでは間違いなく有効ですからね。
「AIを使って1日30万円稼ぐ方法」「今すぐ人生を変える考え方」的なバズ記事が溢れている。
ただ長期的に見た場合、Substackでは不利になる可能性が高い。
以前の記事でも触れたように、Substackは滞在時間ではなく購読転換を最重視しています。
つまり、煽って注意を引いても、購読につながらなければアルゴリズムは評価しない。
たとえばCarrie Lorangerはこう書いています。
「いいねは購読者ではない。2,800いいねを獲得して105人の購読者しか連れてこなかったNotesもあれば、1,400いいねで514人連れてきたNotesもあった。フォーマットは虚栄の指標より重要だ。いいねではなく購読者を追え」
“Likes ≠ subscribers. I’ve had Notes get 2,800 likes and bring 105 subscribers. I’ve had Notes get 1,400 likes and bring 514 subscribers. The format matters more than the vanity metrics. Track subscribers, not likes.”
要するに、強いことばで連れてきても購読につながらないと意味がない。
煽らずに読んでくれている読者はその逆。何も言わず、けれど続けて購読してくれる可能性が高い。
この差は長期的に見るとかなり大きいです。
煽らない発信は短期では不利に見えても、中長期では有利になる可能性がある。
この点は改めておさえておきたいところです。
最後に:内向型でも読まれる、という話
内向型は刺激に弱いし、わーっと盛り上げるのも苦手です。今回繰り返し伝えてきたように、煽るのだってもちろん苦手でしょう。
でも、だからこそできることがある。
自分本位に陥らず、読者のことを考え、興味のあるテーマを選ぶ。
自分が語りたいところと読者が興味のあるテーマの接点を選び、その上で具体性を高めて読みやすく構築する。
煽らなくていいし、派手である必要もない。
大声で目立つのとは違うやり方で勝負すればいいんです。
それでも問題なく読んでもらえますし、広めることもできる。
それは多くの Substackクリエイターが証明していますし、私自身もXでもSubstackでも手応えを感じています。
今回はこのあたりで。
この記事が少しでもあなたに役立つことを祈っています。
内向型のためのSubstack運用論や自分を取り戻すための思考を届けます


